能面義塾

英語勉強法、道路交通法、自動車学校、進路相談まで幅広く綴ります。

信号機が黄色になって「安全に停止できないとき」とは?

質問

信号が黄色になった時の判断が分かりません

これは第二段階で路上に出た生徒の殆どから聞く質問です。

「自分は行けると思ったのに止まらずに怒られた」

「黄色になって咄嗟にブレーキをかけたら停止線をこえて怒られた」

など。

 

今回はそれに対して論理的に説明していきたいと思います。

 

結論

自動車の制動距離を参考に

停止距離=空走距離+制動距離

試験的に大事なところなので赤字で書きました。

  • 空走距離・・・人間が反応するまでの時間に走る距離
  • 制動距離・・・ブレーキをかけてから止まるまでの距離

です。

 

今回は、黄色に気付いてからブレーキが間に合うかの論点なので、制動距離を参考にします。

 

時速40kmで走っているときの制動距離は

約11mです。

時速50kmで走っているとき制動距離は

約18mです

時速60kmで走っているとき制動距離は

約27mです

 

以下を図にするとこんな感じ

制動距離

つまり、この黄色で示した所が止まれる限界の距離です。

そして、これは乾燥した路面で急ブレーキをかけて止まれる距離なので、路面状況によって速度を変えましょう。

 

 

例えば私が時速60kmで走っていて、交差点手前の実線に差し掛かった時に黄色になったら私は止まりません。

 

反対に、同じ速度で実線の手前であれば、道路状況にもよりますが基本的に止まります。

 

実線に差し掛かるかどうかが一つの目安としてもいいでしょう。

信号が黄色になっている時間

実は一定ではない

どうやらその道の規制速度などによって黄色になっている時間は変わるようで、誤差はあるようです。

 

ただし、平均は約3秒

自動車が1秒間に走る距離は何mでしょう。それに×3をすれば赤になるタイミングがおおよそつかめてきます。

 

  • 時速40kmの場合・・・約11m×3=33m
  • 時速50kmの場合・・・約14m×3=42m
  • 時速60kmの場合・・・約17m×3=51m

 

先ほどの図に合わせるとこうなります。

この赤色で示した所が、そのままの速度で行くと停止線で信号が赤になる位置です。

つまり、絶対にそのまま行ってはいけないゾーンになります。

 

黄色で示した場所より手前であれば停止線で確実に止まれるので、それが安全に停止できるときになります。

 

反対に、赤色で示した場所よりも手前で「行ける」と判断した場合は、停止線を過ぎるころにはもう赤になっています。

 

なぜその説明をしたかは次の章で解説します。

 

補足

右直事故の過失割合(直進車側だと仮定して)

右直事故

例えば自分の車が赤い車だとして、対向右折車と衝突することを右直事故といいます。

 

基本的な過失割合は、

赤い車青い車

になるのですが、信号の変わり目によって過失割合が大きく変わります。

 

例えば、赤い車が黄色で交差点内に進入して事故を起こした場合は

赤い車青い車

になります。

 

また、赤信号になってから交差点に進入して事故を起こした場合は

赤い車青い車

になります。

 

つまり、前章で挙げた赤い線付近で信号が変わった場合は、絶対に停止線手前で止まってください。

 

まとめ

自車の速度を注視する

停止線手前で止まれるかの判断をするには、速度が重要な判断材料になることを説明しました。つまり、自分の速度を把握することがまず第一に必要です。

 

停止線まで何mかを考える

実線は基本的には30m、破線は5mでその間隔も5mなので、交差点まで何mかが分かっていれば咄嗟に信号が変わっても止まることができます。

 

いつ信号が変わってもいいように準備しておく

歩行者用信号の点滅で予測するという指導員がいたりしますが、歩車分離式や押ボタンに対応できなく恐れがあります。

 

目の前に信号があるときは、いつ変わってもここまでなら止まれると心の準備をしておきましょう。

 

以上です。